日本の新幹線は、山岳地帯専用線だから、スピード競争には不利である。世界には、鉄道の最高速度記録を狙うのに適した場所が幾つもある。
鉄道技術を日本が売りにだすのなら、開発を国内だけに限定してはダメで世界中の色々な地理、丘陵、山岳、平野などで技術をもっと磨くべきだ。国内で幾らやっても山岳専用機しか生めない。
中国の和諧号をこんなの新幹線のコピーじゃないか、中国なんて物真似ばかりじゃないか、と安心してはいけない。ものまねをちゃんとやる人が独自の創造性を発揮するまでに10年はいらない。
トライ&エラーを繰り返す彼らが圧倒的な技術を身につけるのは時間の問題だ。しかも、予算はたっぷりとある、国家規模で営業もする。人材も予算も営業力も侮れない。
もっと言えば、我が国に果たして勝ち目はあるか、と疑問に思うが、よく考えれば、皇紀2670年、我が国が中国に勝った事は一度たりとてない。
それでも雪舟は中国に渡り、ここにゃ碌な絵描きがおらん、と言って帰ってきたという。これほど近い地域でも文化が違ってくるのは面白い話だ。アジアはどこの国もそれぞれの独自性を持ち、みなが違った文化を持つ。素晴らしくないか。
人間というのは、ほっといても亜種になろうとする、そういう性質を持つのだろう。否、生物学によれば多くの生物に共通する話である。