「るろうに剣心」和月伸宏の書類送検で連載中の北海道編は… 

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感心した!このニュース記事が正しいならば、警察発表がその通りなら、小学校高学年から中学2年生くらいまでが好きだったという彼は、自分の作品の中に、それをおくびにも出さずあれだけの傑作を描き続けたという事になる。

 

素直にコミックLOに主戦場を変えればいいのに、というのは大きなお世話だろう。せめてマガジンならそんな漫画がたくさんあったのに。だが、自分の嗜好がそのまま作品になるほど短絡なものではないだろう。

 

熟女好きの作家が少女趣味の漫画を描いていてもおかしくともなんともない。島袋光年も再出発ではトリコを発表した。彼の性癖と作品の間にどんな関係があるだろう。カウンセリングを受けて何かが変わる事もあるが。

 

これはどういう事件か。ただ作者が逮捕され(判決は出ていない)、それを受けて作品が打ち切りになる。いつか再開を願いつつも、暫くは市場から消える。過去の作品も発禁処分になるのだろう。

 

武装錬金はいざ知らず、るろうに剣心もこの世界から消えるとしたら、それは寂しい話だ。たとえ作者がシリアルキラーであっても、作者と作品の間には何も関係しないのではないか。

 

という議論は既にトルストイの家出で行われている。その話はずうっと平行線のままであった。どちらが正しいというものもない。一方はこれだけの傑作を前になんという末期かと嘆息し、片方はこれだけの傑作の前ではそんな末期など面白くもなんともないと絶句した。

 

出版社の本音としては、ほとぼりが冷めるまでは停止だ。だが漫画でさえ既に売れなくなってきているという話を聞く。この作者にその後が来るのか。

 

そもそも創作で食っていこうという人間がまともな精神性であるはずもない。それを言えば、普通の生活している人間でさえまともであるはずがない。まともと思う人はたまたま発動していないだけである。強力な社会通念が人を縛る。それがどうしても抑えきれなくて全く違った形で噴出する事もある。人の欲求などどれもこれも歪んでいびつになった独特の美しさを持つ木の幹のようなものである。

 

だが、それがこういう形でなくても良かったじゃないかという気もしないではない。せめて不倫だったら。児童ポルノの問題は、その根本に人身売買がある。写真くらいもっていもて構わないではないか、という考えは世界的に否定されている。その写真を撮影するために何人の子供が誘拐され売買されたと思っているのか、という現実的な犯罪、緩やかな結びつきをした地下組織による犯罪が今日も起きているのである。

 

その中で、人間が動物である以上、しかも社会的動物である以上、幼児性愛は決して根絶できないはずである。そもそも12,3歳など戦国時代なら嫁入りの年頃なのである。現在はそういう人のケアという考えは小さい。まずはその被害を撲滅しようとする方向で動いているが、そのような状況を一人悩んでいる人もいる。という話を SVU でいやというほどやっていた。

 

関係者や近親者はいまごろ駆け回っていることだろう。本人も塞ぎ込んでいるだろう。別にこの事件について何も思わない。ただ作者には創作を続けてほしいと思うわけだ。るろうなど絶筆してもよろしい。

 

この人の絵柄は見ただけで一発でわかる類のものだ。これで何も隠す必要もなくなった。どうぞ、一番書きたいものを描いて発表するのがよい。集英社出禁、18禁上等である。だが写真はダメだ。

 

これで何かが落ちてくれて、新しい境地の作品が生まれればいいんだけど。再起を斯う。