シカゴメッドは詰まらん、見ないというブログを見て、へーと思っていたが、実際に見たら僕にはヒットだった。
で、DrHOUSE もそうだったけど医療ドラマ、特にER系は心臓マッサージが日常茶飯事なので、そりゃ見てりゃやり方も覚えそうだ。もちろん、ドラマを見ただけで分かった気になるのは、頭がおかしいだけなんだけど、そのおかげで心臓マッサージは骨折するから、という知識だけは仕入れていたりする。アメリカは特に心臓疾患で亡くなる人が多いし。
血流ポンプを外部から動かすには、頑丈な肋骨を押しのけて心臓に圧を達せないといけない。だから5cmも胸を圧迫しなさい、と言われるわけだが、それだけ圧迫すると骨折するのが普通らしい。それを100回/min である。一秒に1.6回。
とてもじゃないが、これを講習会で人形相手に試しもせずにやる自身はない。ドラマ程度の知識じゃ何の役にも立たない。現実はドラマとは違うわけだ。
だから、講習会を受けたうえで、この絵を持ち歩いて、いざというときに横に置けば、すごく助かるだろうな、という感じがする。だから、「覚えてますか?」なのだろう。今の高校生なら保健体育でAEDとか心臓マッサージの講習は受けているのかな。ライフガードやプールの監視員も講習を受けると聞いたことがある。
管轄は消防署になると思うんだけど、日本心臓財団とかもあって啓蒙はしている。で、じゃ講習を受けようと思って、さて、どこに電話するのか、またはどう検索すればよいのか。これがなかなか難しい。
東京ならば東京消防庁がばっちしそういう活動をしている。
東京消防庁<安全・安心情報><救急アドバイス><救命講習のご案内>
では他の地域は?
日本救急医学会というのがあった。
ここに全国の消防局、赤十字へのリンクがある。
こちらが「救急法等の講習」が見つけやすいし内容も充実しているようだ。
都道府県地域各消防署のご案内
一方で、こちらは見つけにくい。そりゃ日本全国のトップページへのリンクだから仕方がない。ここから必要な地域の情報にまで辿り着くのは大変である。
全国の消防本部等へのリンク集(全国消防長会)
ここから各地域の消防局にリンクを辿れるとあるのだが、実際は予算のないこの国で消防庁が独自のHPを持つことなどそうはない。というわけで、殆どのページは市町村のホームページである。
各市町村のトップページはそれぞれのオリジナリティがあるので、もし簡単に辿りつけたなら、それはお住まいの地域の担当者が有能なだけか、よっぽど相性が良かっただけである。そうでない地域の方は、やる気と電話で突破である。当然だが、講習会について聞くのに 119 を押しちゃいけない。
何か困った時はまずは何でもかんでも市役所に連絡してみな、がこの国の基本骨格である。
市役所の強みは地域のネットワーク網にある。彼らは単独ではとても非力な事務能力しか有さないが、地域の有力者や団体と連携する事で、極めて強力なハブとして機能し始める。
だから、市町村が赤十字の活動について知らないなどありえない。というか、地域医療の一環として積極的に連携もしているはずだ。
だが、彼らは公的機関なので、特定の団体だけを公式に推奨するわけにはいかない。そんなわけで、市役所には「ここだけの話」という形でしか情報提供できないものが沢山ある。そういう仕組みでしか構築できないのだ。
だから待っているだけでは情報は提供できない、聞きに来てくれが基本スタンスである。コンピュータに例えるなら、市役所というのはサーバなのである。