アメフット日大-法大戦中止に タックル問題影響か

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スポーツの事故といえば、三沢光晴を思い出す。リング上のアクシデントであり、リング禍と呼ぶそうである。高山善廣は、事故の後遺症で今も入院しているそうだ。

 

こういう不幸な事故というものは、どの職業にでもつきものである。町工場だって死亡事故は起きうる。だから、事故と傷害の区別は明確にしておかなければならない。

 

もしもの話だが、仮に殺意があったとしてもリング禍では証明不可能であろう。試合前に殺してやるよと叫んでいたとしてもそれは演出上のことであって、殺意とまでは断言できない。明らかに危険な行為が殺意の証明になるか。後期全日本の試合を見れば、どれが危険か、全部危険だよって話になる。

 

刑法をさらっと調べると、過失致死罪、傷害致死罪、殺人罪がある。

  1. 過失致死罪 - 殺意なし、暴力なしの結果、死亡
  2. 傷害致死罪 - 殺意なし、暴力ありの結果、死亡
  3. 殺人罪 - 殺意有り、計画性ありの結果、死亡

 

一般的にスポーツで起きた死亡事故は、過失致死罪だろう。事件性がないと判断されれば、起訴もないかも知れない。

 

しかし、それを立証するまでには、実際の試合をよく見て、それは不幸な事故であるのか、危険と承知で行った上での事故なのか、それとも悪意ある障害罪ではないかを十分に検証する必要がある。録画ビデオがなかったらどうするんだよという話は残るのだが。

 

テレビでこのニュース映像を見たが、明らかに異常なプレーである。既に得点が入って試合が中断している段階で後ろからタックルをしかけている。これがルール上許されるかどうかは知らないが、これが必要なプレーであると主張する人がいるなら、アメフラシの親戚かな、としか思わないであろう。普通に見れば、問答無用、懲役3年である。

 

VTRを見る限り、明らかに故意であり、また合理性のあるプレーとは思えない。だから、関係者が抗議するのは理解できる。よく分からないのはなぜ抗議だけで済ませようとしているのかである。試合への出場禁止程度で終わらせようとする意図が理解できない。

 

こんなもの、選手を傷害罪で告訴して当然である。もし監督が指示していたのなら、間接正犯で断罪すべきだ。何をなめきったことを許しているのか。日本ではこういう事件でも事前に防止しようとする傾向が高い。

 

再発防止という考え方を主流にするのは、日本というコミュニティの叡智であるからそれはそれで正しいのであるが、明らかに異常な危険性については、罰した上で対策すべきであろう。規制と罰則は両輪の関係にある。どちらかだで済ますのはバランスに欠ける。

 

もちろん、やむを得ざる事情があるのなら、裁判で詳らかにすればいいのである。障害を受けた選手に家族が暴行を受けていたとか、それはそれで別途告訴すれば良さそうだが、止むにやまれぬ話もあったりする。裁判官が無能でない限りは、その場合は正当な扱いをしてくれるであろう。

 

既に裁判で無罪とされていた。その判決は裁判として明らかにひどいものであった、という場合は、今度は、その判決を巡っての裁判官の正当性が論議される。

 

第七十六条
すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。 

であることは、無能な裁判官を国民が許容する理由にはならない。自分の良心で捌いた結果が能無しならば、速やかに職務から追放すべきなのである。ギリシャでいう所の陶片追放、のちの弾劾裁判である。