ベネズエラ全土で停電 職員が妨害? 非難合戦に

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これだけアメリカに近い場所にあって、経済的に破綻した国であってさえ、届いてくる情報は貧弱である。マドゥロ大統領の政治的な失策によって、国は破綻寸前だそうである。それだけなら普通の話であって、国際的にケアをしてゆけばいい、そう考える。

 

ニュースによれば、子供がごみ箱を漁っているそうである。母親が15kgも痩せて、子供の治療に必要な抗生物質さえ手に入らない状況とある。

 

ところが、他のニュースを見れば、それは嘘であって街中にそんな人などいないと別の映像を流す。少なくとも、政府と民衆という対立ではなく、市民同士が別れている。となると、どちらの支持層にもそれなりの理由があるはずで、さて、どっちがどうかとニュースでは何も分からないわけだ。

 

シリアでさえ、アサド大統領を完全に否定できない状況にある、少なくとも、現在の状況を鑑みれば、彼を支持する以外の選択肢はない。反政府勢力にもそれなりの言い分があろうが、武器による決着は着いたように思われる。

 

ロシアとイランが最後まで支持し続けたから勝てたともいえるし、EUアメリカは本格的に参戦しなかった、その差ともいえる。内戦が始まったそもそもの原因など、吹き飛んで、20年後に振り返っても後戻りはできまい。なぜあんな愚かな戦争に突き進んだのか、それを自問すべきは日本だけではない。

 

ベネズエラにおいてもロシア、中国はEUアメリカの対応を内政干渉として反対の立場をとる。アメリカは人道危機、特に一つ間違えれば国境を越えて難民が流入する、もあって、憂慮しているはずであるが、その後ろにイラク侵攻と同じ石油という利権があっても別に驚きはしない。

 

どの国家も堂々と自分たちの主張をする。それが本心であろうが、虚像であろうが、嘘をついている詰もりは全くないだろう。堂々と嘘でもなんでも発言する、この技術が重要なのである。安倍首相はこれが良く出来ている。もちろん、プーチンも、習近平も、トランプもマクロンもメイもメルケルも。

 

バレた所で何が困ろうか。そう発言する必要があった。世界を動かす必要があるなら、太陽には西からでも昇ってもらわなければならない。必要なのは一貫した主張である。矛盾に答えるのは政治家の仕事ではない。堂々と論破される人は、卑屈な正論に勝るのである。

 

飢餓の危険、難民の危機。だが、確かにデモに参加している人たちは、そこまで険悪ではないように見える。軍部も安定しているように見える。市民に発砲したとも聞かないし、クーデターを起こしたという話も届いてこない。実際はどうなっているのか。広い国土の中でどこがどうで、どこはどうなのか。周辺国のコメントや動向はどうなっているのか。

 

聖徳太子が言っていた。どちらの主張もよく聞き、互いの既得権益、縁故、義理、恩義などを思いやれば、必ず話し合いで解決する道が見つかると。

 

ベネゼエラはそうは思わないようである。