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米軍艦が台湾海峡通過、中国との緊張高まる恐れ

jp.reuters.com

 

日露戦争の時、ロシア帝国で革命を起こし、戦争を有利に進めようというのは日本の戦術の一つであった。だが、いったんロシアが倒れソビエト連邦が誕生すれば、より困難な時代が到来した。絶対君主である王と付き合うより、スターリンという独裁者を相手にする方が大変なのである。

 

もし中国と敵対しても決してやってはならないことは、中国を民主化することだ。共産党による支配であるから、中国は野心をむき出しにしているとはいえ、理解しやすいのである。もし中国にトランプのような人物が誕生したら(たぶん、中国が民主化したら大統領制になるから)余程苦労する。

 

政権は倒すが体制は倒さない、そのためにはどうすればよいか、という話になる。中国国内にいる対抗者についてよく把握しておく必要がある。敵の敵は味方であり、敵を倒してからまた敵に戻ればいいわけだ。

 

しかし、それでは問題の根本解決にはならない。敵を倒した後で、また、敵となって再び戦火を開く可能性が残る。すると、結局は戦争が起きる理由は何かという分析が必要だ。

 

もちろん、野心、野望、領土拡大が理由なら、刃を交えるしかない。その結果、相手を打ち戻しても、また戦いが起きるのははっきりしている。ささやかな数十年の平和のための戦争である。結局の所、相手なり、(こちら側でもいいが)、パラダイムシフトが起きて、それが目的でなくなるようにするしかない。

 

それが可能かは簡単でない。アメリカでさえソビエトと対抗するには、ただ軍事的拮抗を保ち、相手が金銭的に自滅するのを待つしかなかった。早い話が、やっていることは、スズメバチへの蜂球であって、またはキャンサーに対する温熱療法であって、どちらが先に倒れるかという我慢比べだ。

 

中国に対抗するにもそれ以外の方法は考えにくく、それを支えるのは経済である、経済的弱者の発言権は下がるしかない。そして互いに直接的な対抗は避けるはずだから、代理戦争も起きよう。

 

ソビエトは共産圏の拡大を狙っていた。それは政治的に分かりやすかったが、中国はそういう手法は採用していない。相手国の政治制度なんか気にもしていない。経済的な結びつきを強固にすればよい、それが One belt One road であり、これが何かと言えば、ロシア、インド、アメリカ、日本、オセアニア以外のすべての地域を中国経済圏とする目論見だ。

 

とすれば、中国の最終目的がヨーロッパとするのは間違いなさそうである。アフリカにインフラを投資して稼ぐ、その元手をヨーロッパで増やす。地域に投資し、それで利益を得る。純粋なビジネスを国家単位でやっている。中国は、日本人には出来なかった世界戦略を作り上げて実践している。それと対抗するのにアメリカだけでは難しい。

 

我々は新しい帝国主義を必要としているのだろうか。経済圏を巡って地域の主催者、最も強い影響力を得るにはどうすればよいか。それは政府の中核に深く入り込むことだ。インフラ事業を抑えてしまえばより影響力は強くなる。政治家など金で買える。国民生活は事業で支配する。気づいた時にはそう簡単には追い出せなくしておく。

 

そういう風に見える。ならば、中国もいずれは世界中から排斥運動を食らうだろう。国家の独立とはそういうものだ。アメリカも世界各地で失敗してきた。投資せずに奪おうとした。中国はそれより少しだけ深く食い込もうとしている。それは、アメリカよりも少しだけ投資するという意味だ。

 

世界はいま中国の戦略の前で立ち止まっている。彼らは新しい世界基準を作ろうとしているように見える。もしそうなら、これはかなりの事件と思える。フランス革命に匹敵するかも知れない。ソビエト連邦でさえ国家の基本コンセプトは近代国家のそれから逸脱していない。

 

控えおろう、新しい時代の皇帝である。