高速道路で手放し運転OK 日産が発売、車線変更も自動

www.itmedia.co.jp

 

自動運転が実用化されたら、人間の変わりになるのが当たり前で、特攻機の変わりにミサイルを配備した戦後の流れと同じだ。

 

トラックの運転手には荒っぽいというか平気で違法行為を行う連中もいて、信号無視、停止線無視、スピード超過、煽り運転など躊躇がない。そういうプロのドライバーと呼ばれる人たちは、一般よりも刑罰も民事罰も厳しくするのは当然であり、信号無視なら一発免停で構わないと思う。

 

ドラック、ダンプ、タクシー、配達など車は多くの雇用を支えている。自動運転の発達によってそれらの職業が失われるのは、ベンツやフォードの登場によって馬車の御者が消えていったのと同じだ。どうも100年単位で同一産業の画期的なイノベーションが起きるようである。それくらいで必要な技術がシンクロするという事だろうか。

 

雇用を奪うという意味では自動車の登場によって失われた職業は多い。その代わり、とても多くの職業を創成した。だが自動車と違い AI はこの法則に乗らないようである。そう多くの人は懸念している。

 

自動運転によって多くの失業者が発生するはずだ。それはある日、急に、というより、徐々に置き換わってゆくはずなので、売上、収益は変わらないが、雇用者数が徐々に減ってゆく事になる。気が付けば経済規模と比べて就業者の圧倒的に少ない産業になる。

 

資本家と労働者という産業構造はマルクス以降、何も変わっていないので、資本家が残り、労働者が消えるという方向しか考えられない。

 

そうなった場合、当然だが、社会を構成する人の失業率、貧困率が高くなるので、市場は極めて強力に縮小する。よって、そのような企業が乱立する地域は衰退するはずである。すると、企業は他の市場へ参入を図るしかなく、そういう市場を見つけ開拓する必要がある。

 

これらは、狩猟とまったく同じ構造なので、獲物がいなくなれば、絶滅するしかない。これを回避するには、経済的な農耕、牧畜に遷移するしかなく、企業は市場を育て、そこから利益を得るしか自らが生き残る道もない。

 

ベーシックインカムはそれに対する一つの答えであるが、まだ社会実験の最中で、これといった解が見つかったわけではない。

 

一方でAIが発展すれば、一人一台が所有するのが可能となり、金融に参加するAIがあれば、勝手にお金を生んでくれる可能性がある。そうすると人々は生活費を稼ぐための労働はしなくても済む世界が来る。AIを動かしていれば収入が得られる世界である。

 

そのような社会を実現したのは太古ギリシャであって、当時のそれを支えたのは奴隷であったが、彼らが国家(都市国家)として滅んだのは、奴隷の存在とは関係ない。

 

効率化が社会の発展と、滅亡の両方の原因であるなら、AIによって稼ぐ事が社会基盤になれば、全体の利益を一括で管理し平等に分配する方が効率が良いようと思われる。競争をしない方が簡単であるのは確かだ。

 

だが、それが社会のルーティンワークとなれば、脆弱性が顕著になるだろうから攻撃に極めて弱くなる。略奪は、富を得る最も効率的な方法の一つである、そういうものに対しての防御も欠かせない。

 

現在、アメリカと中国が関税による対立を激化している。また中東でイランと戦争状態に入ろうとしている。この両国は、ともに巨大な市場を有するから、その間に壁が生まれれば、必要なものは、それ以外から入手するしかない。また消費市場が使えないならば、他の地域で売るしかない。

 

そのため、周辺地域の経済状況が大きく変わる可能性がある。日本ではいま段ボールが不足していると言われるが、原因は同じである。

 

中国にしろアメリカにしろ、対峙は巨大な消費市場(輸出先)を失う事に等しいから、他の消費地域が必要である。輸入してすぐに焼却炉で燃やしてもらって構わない。というかそれが現在のビジネスモデルでは最も望ましい。

 

高級品は市場を選ぶ。一般品、格安品ならば、貧民国にでも売れる可能性がある。そのためのコストでさえ赤字になる体質の国家には何のメリットもないが、それで十分に儲けが出る国家の人にとってこれはチャンスであろう。

 

もし巨大な二頭の鯨が死ねば、その周りに沢山の生物が集まるものだ。それは多くの生物の命を育む。海底6000mの底に沈んだ骨でさえ多くの小さな生命を支えるのだ。