三菱旅客機納入、来年以降に=延期6度目、試験遅れ

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失敗が重なる事は始める前から想定済みだったとしても、さてこれほど長期化すると思っていたかどうか。完全に失敗して商業運航にも辿り着けない状況が起こりえる事をもしトップが想定していなかったとしたら無能呼ばわりしても構わないだろう。

 

アメリカの運輸局がそりゃ協力的でないのは当たり前としても、この飛行機に関してはどうも日本も協力的でないような感じる。国としても初めての手探りであったとしても、どうも官民一体という感じはしない。

 

それほど三菱の社風が官僚たちからしても忌み嫌うような閉鎖性だったのか、それとも官僚たちの意向に歯向かって始めた野心だからか、それとも協力体制は万全なのにこんな感じなのか、それは知らない。

 

HONDAの民間ジェットはさっさと販売を開始したイメージがあって、飛行機の大きさも用途も違うから一概には比較できないとしても、どこが違うのかと疑問にも思う。もしかしたら官民一体で進めたからこそのこの体たらくなのか。

 

三菱ジェットは、開発時から状況が変わったため、たとえ販売できたとしてもどうも成功はあり得ないようだ。必要な販売台数が確保できないのが確定しており、ANA、JALが購入しても、アメリカでの採用は規制のため厳しいらしい。

 

だが、それでもこれを開発した価値はお金では買えないものがある。当たり前すぎる話だが、国産でそれをやった価値の前では商業的失敗など微々たるものである。もちろん、三菱が倒産するなどないと思っているからこう言えるのであるが、東芝原子力に手を出して倒産したように、このジェットで傾く可能性はあるか?

 

いや初の商用ジェットに企業の未来を預けるはずがない。これは試作機のはずだ。実験機かもしれない。商業機として販売してもたかがファーストバージョンである。欠陥のないはずがない。三菱がそこまでビジネスで無能とは思えない。

 

とんとんになれば御の字、赤字で当然くらいの気構えがなければ参入できなかったはずである。この機体で黒字を出すなどどっかの馬鹿を説得する以外の目的はなかったはずである。法螺である。絵空事である。だから問題の核心は赤字の大きさだけだ。

 

という事は、当然だが、この失敗を打開するための二号機の開発には既に着手しているはずで、違うのは規格だけじゃないわ、所詮、MRJは開発過程のプロトタイプ、テストタイプ。けどこの2号機は違う。これこそ商業用に造られた三菱初の本物のジェット機なのよ。正式タイプのね、と開発者たちはわいわいしているはずである。