週末の外出中止要請=新型コロナで緊急事態宣言―道知事

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ある地域で封じ込めに成功するとは、その地域からウィルスを根絶したという事である。しかし、それを維持したければ外部からの侵入を防がなければならない。そして、そのために取れる方法は地域的隔離しかない。これは過去の経験からも明らかであろう。つまり鎖国するしかないという事。

 

  • 封鎖はいつまで?

 

日本で、それを先行して北海道が取り組むことは注目すべき知見になる。我々は経験する事でしかこの状況への対処ができない。封鎖は最後の感染者から14日経過しても新しい発症者がいなければ解除して良い。連続何日間、発症がないかが判断基準になる。

 

このような対処はヨーロッパでペストが蔓延した時に取られたと聞く。イーム村Eyamの話である。隔離によって村中に蔓延したペストを周囲に拡散させなかった。当時としては画期的、というより現在の知識と照らし合わせても合理的対策であった。この指揮を執った人の偉さ、それを支持し恐怖と戦い抜いた村人たち。

 

  • 隔離は有効な手段

 

日本で猛威を振るったコレラ虎列剌も、結局は人の移動を制限した上で、自然に治まるのを待つしかなかった。それしか出来なかった。あとは加藤清正の手形を張るくらいだった(虎退治)。

 

不思議なもので、どのような大流行もどこかで収束の兆しを見せる。その理由は知らない。我々は知らない事ばかり。少なくとも防疫上、移動の自由を保障する民主主義は不利なようである。

 

収束する理由として考えられるのは、免疫システム上、対抗できる個体だけが残ったとするのが自然である。どれだけ大流行しようと、その半分が病気で亡くなろうと生き残る個体がある。そのために様々な愛を形にしてきたのだ。

 

病気に対抗する遺伝子を持った人種の子孫はその病気には強い抵抗力を持っている。しかし、ペストの大流行は何度も繰り返される。一度で終わってないので、どうも強い個体だけが生き残っただけが理由ではなさそうである。なおかつ、病原体も遺伝子を変えるので過去に獲得した有利と思われる形質が次回も有効とは限らない。

 

そもそも、70億の人口のうちの10万人である。アルフィーが一回のコンサートで集めた人数と同じ人しか罹患していない。日本では1000人である。難病指定の患者数でもこれより多いものがある。

 

特定医療費(指定難病)受給者証所持者数


しかし、現在の感染者数が明日の感染者数ではない。静止しているのではなく運動している物体と見る必要がある。つまり加速度が問題なのである。今が4km/hだからといって、人の徒歩かサターンロケットのリフトオフかで10秒後は大きく違う。

 

  • 感染力の強さ

 

中国があれだけの戒厳令を行い、患者を探し出し、泣いても喚いても強制入院させたから8万で収まったのか、それとも、そうしなくてもだいたいこの辺りで収まったのか、為政者ならば後者を採用するわけにはいくまい。

 

しかし、この世界にはほとんど全人類が感染している病気というものもある。だから問題は病気の重篤度である。感染してもどうてことない病気なら蔓延しても構わないはずだ。中国では肺炎に進む人が20%、死亡率は3%程度のようである。しかしこれはあれだけの強引な治療を受けさせての結果であるから、他の地域でも同じとは考えない方がいい。統計的データとしては役に立っても必ずしも同じとは限らない。

 

  • 重篤
  • 後遺症の有無
  • 母子感染および副作用の有無

 

限られた地域での感染率は、ダイヤモンドプリンセス号での知見が役に立ちそうである。3700人のうち、だいたい800人が感染した。すると21%程度。もう少し増やして50~30%くらいか。しかし、家族などはだいたい感染しているから濃厚接触だと99%かも知れない。

 

もし日本で流行すれば、風邪をひいても病院を受診しない人、肺炎になるまでいかない人、肺炎になっても病院に行かない人も現れるだろう。それは死亡率にも影響するはずで、そもそも、誰もどのような症状になったら肺炎かを自己診断できる人はいない。だから聴診やレントゲンが必要なのである。

 

  • 中国と同じ施策が取れない

 

よって問題の根本にあるものは、どれくらいの人が肺炎になり、肺炎になった場合はどれくらいの致死率になるかである。特に人工心肺を使う状況になってからの死亡率はとても重要である。

 

  • 問題の核は肺炎

 

仮に新型コロナでの正確な統計データはなくても、比較対象としてせめて風邪による肺炎や、インフルエンザとの数値比較が必要となる。

 

  • 従来の風邪、インフルエンザとの比較

 

感染者数、そのうち肺炎まで進む数、その場合の死亡者数。年齢別の重篤度。中国で最初に発見した医師40代(死亡)、北海道で肺炎になった20代(治癒)、というように若い人でも肺炎まで進むケースが多いように報道からは聞こえる。

 

  • 従来の風邪、インフルエンザの年齢別の重篤

 

比較データは恐れる根拠にはならないが、安心する、または状況を把握するには必要なデータである。だいたい、この程度、という目安、指針は過去の経験と照らし合わせる事で土台を形成するからである。

 

治療法については、どれだけ怖い病気でも適切で有効な治療法がある場合、そう怖がる必要がない。何事も治療法、有効な対処療法がない場合が難しい。

 

  • 治療法と対処法の確立

 

世界各国で研究は始まっているようだが、また良い兆候となるような発表はない。もしこのウィルスがエイズと同様に次々と変化する体質を持っているとすれば、治療法の確率は難しいという事になる。しかし免疫不全になるわけではないから、そこまで恐れる必要はない。ただ有効な対処法を確立すればよいだけの話である。つまり普通の風邪と同様に扱えるようになるという事だ。まだ研究途中であるため、今の我々が関心すべきは、何月頃に最初の研究成果が次々と発表されるか、その目途くらいは知っておきたいものである。

 

  • レトロウィルスの変異する能力

 

目標とすべき月が決まれば、少なくともそこまでは人間は動けるものである、トルストイ戦争と平和に書いているので、たぶん間違いない。

 

  • 目途は5月

 

温かくなれば風邪など消え去るはずだと思っていたが、温かいはずのインドネシアやイランでも、と思ったけどイランの天気は現在13度、お、冬である。ともかく温かくなれば減少すると思っていたが、南国での流行度合いがよく分からない。

 

  • 春の到来

 

しかし、我々は基本的に5月を目標にしておけばいいはずで、その根拠とすべきデータは南半球での流行をトレースしておけば良いはずである。南半球でそう大きな流行を示さないならば、温かければ流行が治まると見て良い。

 

  • 暖かさと流行関係は南半球のデータを活用

 

14世紀のペストのようになったら怖い、という危惧が根底にある。だから多くの医者や機関が最も重視する広報はパニックを防ぐことにある。フェーズ的にはそちらに変わっている。医者たちの言葉もWHOの発言もそうなっている。

 

  • パニックの封じ込め

 

中国が最初にこの流行から立ち直りかけているが、ひと月遅れで、それ他の地域で流行が開始しそうである。逆流を防ぐためには、中国はまだ隔離を続けなければならない。この場合、第二波は5月くらいまでに落ち着くと仮定する。すると、次の問題は、第三の波があるかどうか、という話になる。もしあれば収束はしないはずである。真夏に風邪が流行するかという観点は正しいが、南半球はちょうど冬である。

 

  • 第一波(中国)、第二波(その他)、第三波は?

 

311に起きた自粛ムードは、ここで金を使わないでどうする、経済を廻せ、自粛などしてはならないという打消しで対処できたが、今回は、経済を廻そうとすると感染が拡大する。すると経済的落ち込みは311よりも深刻になりそうである。

 

  • 封じ込めに伴う経済的リスク

 

だから、流行が終わった暁には人々が鬱憤を晴らすようにバカみたいに金を使うのではないか、と期待しないでもない。しかし、この騒動が人のお金を使う意識を大きく変えていたら、その期待は起きないという事になる。

 

  • その後に蕩尽は起きるか

 

使わない生活に慣れると、流行が治まってもお金は使わないままでいいやという方向に流れるかも知れない。それはバブル崩壊で、銀行から徹底的に痛めつかられた大衆の深層心理に深く刻み込まれた不信感と同じ様なものだ。

 

  • 日本では起きなかった

 

この不信感を取り除かない限り、日本のデフレ的状況は改善するはずがないのだが、小泉竹中という愚か者は、これ幸いと縮小した消費を背景に、貧困層から資産を略奪する政策に舵を切った。この世界で原子の形さえ留めるべきではない素粒子レベルにまで分解すべき人物とする、これがその理由である。

 

  • 根強い不信感と改革がその理由

 

いずれにしろ、5月くらいが経済的にも限界ではないか。その時点で流行が終わる兆しがなければ、これ以上の自粛は継続できないはずだ。

 

  • まずは5月まで

 

おそらく、今やっている学校閉鎖、各種会合の中止、延期はコロナウィルスに対する捷号作戦みたいなものである。これに失敗したら経済的損失から考えても封じ込めは完全に破棄するしかなく、しかも単国では不可能だから、世界的に大流行を起こした上で、重篤者を抑え込み、その代わり経済活動を活発にする。

 

  • 一度限りの最後の組織的抵抗

 

この作戦の根底にあるのは、春になれば風邪の流行は治まるという経験的に何度も確認されてきた根拠である。この前提がなければ、恐らく人類は戦えない。

 

  • 春よこい

 

だから温かい地域での流行、その地域での毎年の風邪やインフルエンザの流行度合い、そういうデータが重要なはずだ。

 

  • データ指向で方向を決める

 

なんらかの疾患を持っている人、高齢者だけが致命傷になるなら、そりゃ厚労省としては医療保険改革、年金改革を抜本的に改善する良い機会となろう、それくらいは考えているはずだ。そうでなければ、敢えてバカなふりして病気を蔓延させようとした理由が分からない、と断言できたら気持ちいいのだが、日本の対応がそこまで間違っているとは思えない。

 

  • 厚生省の英断、決断、先送り

 

後付けなら何とでも言える。しかし、リアルタイムで進んでいる状況で、ヒューマンエラー、誤謬、思い込みからくる判断ミスを批判しても仕方がない。それはサイコロを振って1が出なかった事を批判するのとそう変わらない。

 

  • 手探りでやっている

 

愚者、無能と批判していい状況、人と、そうすべきではない状況、人に区別される、は面白いテーマだと思う。

 

  • 愚者と無能を分かつもの

 

思えば、バブル崩壊後に日本が取った対策は多くの海外から批判を受けた。しかし、世界が不況に落ち込んだ時、結局財政出動しか手段がないというのを多くの国が日本の経験から学ぶ。先行して苦労する事は誰かを救う。問題は先行したアドバンテージが生かせるか。日本は経済の面で全く生かせなかった。

 

 

中国はこの流行で先行している。それを生かせるか。韓国も苦労している。それが何をどう変えてゆくか。

 

いつか、どこかで、もうやめた、全員が感染しちゃえばいいんだ、と言う日がくると思う。そのためにはそれを決意するためのデータがいる。データがなければならない。雰囲気なら来年。鬼が笑うか。

 

重篤化の要因となりそうなもの

  • 個体毎のDNAによる差異
  • 年齢による差異(体力、抵抗力、免疫力など)
  • 獲得免疫による差異(抗体の有無など)
  • 食物による差異(特定成分の摂取など)
  • 生活環境による差異(喫煙、大気汚染など)
  • 生活習慣による差異(手洗い、うがいなど)
  • 民族的、文化的、宗教的習慣による差異(挨拶で接触する、集会の有無など)
  • 天候による差異(気温、湿度、紫外線など)
  • バイルスによる差異(重篤化するものとしないものが既に複数タイプあるなど)
  • 媒介者による差異(ヒト-ヒト経由なので関係なさそう)
  • 治療による差異(特定の環境、治療薬の選択など)

  

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