コロナ軽視のブラジル大統領、支持率上昇 失業者に現金

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ブラジルの感染者数も減少傾向にある。今も日々3万人近くの感染者がいるとはいえ、確実に減少傾向である。アメリカも7月中旬から、ブラジルは7月下旬から転じている。これがどのような理由によるかはまだ明確になっていないが、最初期に、免疫的に弱い、相性が合わない個体がやられて、その後に残った集団はより強靭性を持っていると考えて間違いないと思われる。

 

アメリカ、ブラジル、ロシア、中国など広大な国家では、感染が全国に拡大するのに時間差がある。しかし、この時間差は100年前と比べるとぐっと短くなっており、流行に時間差があるとはいえ、ほぼ全域で一度は暴露されたと考える方が妥当だと思う。スウェーデンも6月末には減少に転じた。

 

一方で強力なロックダウンを実施したヨーロッパではまだ暴露率が足りないのか、それとも、それ以外の要因があるのか再増加の兆しである。それでも世界的に見れば感染者の増加率は減りつつある。いつまた反転するか分からないし、この冬が注目点である。

 

1918インフルエンザでは翌年の第二波の方が被害は酷かった。これはウィルスが変質したからだと考えられるが、詳しい原因は不明である。コロナパンデミックでもそれは懸念しておかなければならないのは当然である。この冬が軽症で済むか重症になるかは、その後の世界に強く影響する。

 

一般に一度感染すればその次は軽症で済むと考えられるから(そうでないウィルスも沢山ある)、今年のうちに暴露するだけ暴露して感染が減少に転じた国、ワクチンを接種した国は、この冬を無事に乗り切れる可能性が高い。

 

感染者数は、アメリカで630、ブラジルが414万人、これは人口比で1.92%、1.97%である。どうやら感染者数が2%になれば、感染が収束傾向を示すのか。実際の暴露者はもっと多いはずだから、感染者2%:暴露者6割の関係性が見い出されるのかも知れない。研究が待たれる所である。

 

ちなみにインドは420で人口比0.3%、これを2%とする為には2707万人の感染者が必要と予測される。ただし無症状者は追跡しきれていないだろうからもう少し少なくて済むはずである。さてこの仮説はどれくらいの確かさだろう?

 

兎に角、世界的に政府や地方自治体は予算のありったけを投入してきたから、どこも金がない状況である。すると来年以降は、大量の国債が市場に溢れるはずで、その幾つかは不良債権になるだろう。ここは国の保証に係わる問題になるが、経済的に立ち行かなくなれば、デフォルトを起こすしかなく、国債が紙くずになる所もある。

 

それが世界経済にどのような影響を与えるかは知らない。しかし、金融という視点で見れば、コロナ世界はこれからが始まりだ。国債を返却するには黒字化による税金か、新しい国債しかなく、日本の例をみれば分かる通り、税収で返却するのは不可能なようである。

 

これまで日本だけが異常状態と言われてきたが、今後の世界ではそれが常態となろう。そして他のを買うくらいならと日本の国債が世界的に買われるようになるかも知れない。これまでリフレ派の拠り所は国債の国内消費であったが、それさえも崩れるかも知れない。

 

つまり経済政策ががらりと変わる可能性がある。経済活動に失敗する国も出るだろうし、これを機会に大発展する地域が生まれるかも知れない。それに懸念しておく事は、温暖化による気候変動、疫病の流行よりも重大である。

 

そして、中国がこの点では被害が小さかった事にもっと注目しておいて損はない。日本で感染爆発しなかった事、中国が封じ込めに成功した事は、コロナパンデミックの二大不思議事象である。そして、極めて小さな被害であった事が、この後の世界で世界を席捲する好機である事。これを警戒しない地域はないはずである。

 

コロナパンデミックは完全に中国に有利に働いている。そして中国が人工的に起こしたと人々が怪訝になるのは状況証拠的には明確なギルティなのである。しかし、中国はそんな声に無頓着に見える。彼らの発言はますます他の声をシャットアウトするように響く。それは、ますます彼/彼女らの野心が留められないように見える。暴走しないか、それが問題の本質になる。

 

黙れ、我々が世界の主である。

 

そんな児戯に等しい価値観に世界は屈するだろうか。中国を世界の一等国にする価値観はそんな所にはないはずである。それを示せるかは中国の手にある。