夜の12時も回った深夜。静かな議員会館。
枝野「総理、個人的にお呼びとの事ですが、こういう事をされては困ります。今回は緊急という事でお伺いさせていただきましたが、夜遅くにどういうご用件でしょう?」
総理「実はですね。枝野さんに頼みたい事がありましてお呼び出しさせていただきました。私としてはですね、これ以上、国会を空転させたくないのです。これ以上の追求はお互いに不愉快ではないかと考えております。この辺りが潮時ではないかとご提案させていただきたいのです。」
枝野「いや、その話はこんな所ではなく国会でやるべきではないですか。これは私個人の考えではなく、我が党としても決して引き下がれないとの認識です。ここで手を緩めることは、未来の責任という点からも考えられません。総理には申し訳ありませんが。」
総理「どうしも駄目ですか。私が、私がですね、これだけ頭を下げても駄目ですか。」
枝野「いや、頭をお上げください。私たちは個人的に憎しみ合っているわけではありません。話がそういう内容でしたら、もう失礼させて頂きます。」
個室を出ようとする。
謎の声「待ちたまへ、枝野くん。」
枝野「総理、なにか仰られましたか?」
振り返く。
枝野「!?」
枝野「そ、そんな馬鹿な、あなたは死刑になったはずだ。そんな馬鹿な、ここにいるはずがない。ど、どういうことなのですか、総理。」
震えが止まらなくなる枝野。
総理「そういうことなのですよ、枝野さん。」
枝野「あ、あなたは誰にこの国を売り渡したのですか!」
謎の声「私の前でひざまずけ、枝野よ。」
枝野「そ、そんな事をするわけないでしょう。。。私はもうとっくに昔とは違うのです。警備!警備を呼びます。」
警備員らが入ってくる。
枝野「彼らを捕縛してください。」
枝野「う、な、何をする!?」
警備員たちの顔をみて愕然とする。
枝野「お、お前たちまで生きていたのかっ!!」
翌日、謎の失踪が第一面で報じられた。