遺伝子組み換えサケ 食用に承認 米食品医薬品局 動物では初

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食べて安全かどうかには短期と長期の二種類がある。所が、どちらにせよ如何なるタンパク質であれ、それはアミノ酸に分解されるので、基本的に、アミノ酸に分解できれば、体内に取り入れられるし、そうでなければ、対外に排出される。

 

遺伝子とは基本的にはタンパク質の設計図で、DNAが変わればタンパク質が変わる。しかし、タンパク質がどれほど死ぬ程の種類があると思っているのだと考え始めると、どうのこうのと騒ぐ話ではなくなる気がする。

 

つまり食べても安全かと言えば極めて安全と言えるだろう。長期的に摂取しても安全かと言えば、恐らく、他の自然由来のものと比べても、そう危険とは思えない。それよりも養殖などで餌に含まれる化学物質の方が余程憂慮すべきであろう。

 

しかし、遺伝子には別の話がある。それはウィルスと通じて、他の生物に転写される可能性があるという事だ。これまで他の生物に転写される事のなかったものが、人工的な遺伝子を通じて転写される可能性がある。

 

それがその生物の中でどのような作用をするかは分からない。しかし、ここでもう一度考えれば、そんな事は天然でもしょっちゅう起きている話であって、人工由来であるから危険という話にはならない。

 

更には遺伝子は自然状態でもしょっちゅう新しい変異が起きている訳で、更にどれが危険であるかは実際に誕生してみるまでは分からない。試してみて初めて確定するのである。

 

だから人間的な心情としては天然的に発生した病気になら諦めもつくが、人工由来の病気では恨んでも恨みきれない。仕方ないね、と言えるか、やつを殺せと言えるかの違いがある。

 

という事は人工由来の遺伝子組み換えで何等かの問題が起きた時には、これは当然ながら人災であり、規模によっては研究者や開発メーカ、販売者、省庁などは報復の対象にしなければならない。

 

それでも世界が遺伝子組み換えに希望を持つのは、自然発生や、掛け合わせで新しい品種を作るよりも早く安いからだ。

 

車で言えば、新車が出るのを待つより自分でチューンするという話。同じ基本設計に、ちょっと他の車から部品とってきて、乗せ換える、そんな話だから、車としてみて、そんなに大きく間違えはしないだろうという推測がある。

 

更には生物の場合、間違った遺伝情報ならまず個体が死ぬ。それが起きず成長できているのであれば、それはある意味では自然に叶ったものだ。野生環境で適用できるかどうかは別にして、人間との共存は可能であろう。

 

ちょうどカイコに似るか。

 

といっても、まだ始まったばかりの技術であるし、それがどのような影響や変化を生じるかは分からない。無害と思った遺伝子が他に転写された時に有害な効果を発揮しないと誰に保証できよう。

 

あらゆる組み合わせを試したわけではないので、危険が潜んでいないとまでは断言できない。故に恐怖心は絶対に残るのは当然だ。ただ知らない所でも起きている事を無視して怖がるのも正しいとは言えないだろう。