日本の護衛艦「すずつき」を見学、「わが国の90年代の護衛艦よりも・・・」=中国

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すずつきは2012年に進水し2014年に配備された最新鋭の護衛艦と言ってもよい。こんごうが排水量7250tに比して5000tなのでこんごうよりは小さい。艦これのイラストによって、中国でも人気だという。

 

一概に比較はできないが、涼月(駆逐艦)2700t、金剛(巡洋艦)31720t、いずも(護衛艦)19500t、ロナルド・レーガン(空母)100000t。でかけりゃ偉いというわけでないのは知っている。何事も用途によって決まるのだ。

 

艦艇のステルス性については詳しく知らないが、そりゃある方がいいだろうが、人が見て分かる程度の形状で、どの程度の違いを生むかはしらない。人間の目でわかる程度ならコンピュータを使って設計するまでもないはずである。

 

由々しきは射程の短い対艦ミサイルしか搭載できないのを能力の古さと指摘している点だ。これはどうも実際に搭載しているミサイルの種類のことらしいが、艦のスペックとしては、その他のミサイルが搭載できないという事ではないようだ。

 

現在の運用が短距離ミサイルであることは、運用の決定であって、艦艇の能力ではあるまい。仮に何かあるなら改修すればいいわけで、その程度のことを見越した設計をしていないとは思えない。

 

現在の軍用機、F-35でもそうだが、本当の性能が発揮されるのは、納入してからが勝負である。運用する、欠点を洗い出す、フィードバックする、予算を獲得する、改修するというサイクルが出来上がっている。F-4はかれこれ50年近く運用されてきたが、当初の設計のまま飛んでいる機体はないだろう。日本の主力であるF-15だって改修前のが残っているのが大問題なのである。すべて予算が悪い。

 

古くなったからといって買い替えるのは車のビジネスモデルであって、寿命が30年と短い護衛艦といえども、何度かの改修は想定済みである。逆に30年の間、なんら状況が変わらないなら、作った人は天才をも超えている。そんな天才は藻類を設計した神様くらいなもんである。

 

現在の状況に合わせならが、状況の変化、技術革新などに対応する。最初から織り込み済みの設計である、特に現在はコンピュータがシステムを制御しているので、アップデートされないはずがない。そうであっても時に新技術は、古い技術を刷新する。

 

弩級戦艦の登場はその点では非常な革新であった。多くの海軍は現在保有する艦艇ではこれは勝ち目がないと瞬時に悟ったが、基本戦略に何等かの影響を与えたものではない。それと比べると空母は出現は緩やかであったが、確実に戦略を変えた(戦術と戦略の違いを定義するのは難しいのだが)。

 

護衛艦は基本として外攻に制限をかけた装備しか持たない。敵地を攻撃するという考えに対して保守的である。そのため遠くまで飛べる飛行機、遠くまでいける艦船、世界のどこでも隠れる潜水艦、どこかに上陸するための装備について非積極である。

 

ミサイルの射程もそういう制約があるらしく、それらの装備は自然と戦術にも影響する。基本的に艦対艦という対決は考えておらず、敵航空機は航空機で、敵艦船は潜水艦と航空機で、ミサイル防衛と対潜は水上艦でと役割分担をしているらしい。

 

遠くにいる敵を認識するには最終的には上から見つけるしかなく、地球が今も昔も丸い以上、衛星が必要だ。昔は飛行機を飛ばして上空から観測した。戦艦は艦橋を高くして遠くを見ようとした。横断歩道を渡る時、手を挙げるのと同じ理由だ。

 

F-35Bを運用すれば少しは役割分担も変わるかも知れない。だが、たかが16機程度で、物量に優れる敵にどの程度の反抗ができるかは知らない。

 

自衛隊は基本設計からし空海地の総合戦術で敵と対抗しようとしているのである。個々の能力で測定できるようなものではない。ましては単艦で、敵基地だろうが、航空機だろうが、艦艇だろうが、潜水艦だろうが相手にできるのは日本ではヤマトくらいである。自衛隊にそのような万能艦は存在しない。

 

戦争の基本は数で圧倒することである。中国はこの戦略を採用しており、あらゆる面で数で上位に立つ。性能など少々劣っても関係ない。相手が1000発の対空ミサイルを持つなら、こちらは1001機の爆撃機を送り込めばよいのだ。そうすれば、確実に1機は任務を達成できる。そんな人命がというが、もっとも人命を損なう戦術を正規採用したのは日本であって、他の国にそんな例はない(作戦レベルならある)。彼らはそんな任務は無人機やミサイルにやらせようとしている。

 

もし日本と戦争をするなら、最初に日本各地にミサイルを撃ち込む。関門橋中四国大橋など、大型の海橋はことごとく破壊する。高速道路網もトンネルの出入口、陸橋などはことごとく破壊する。大型河川の橋も当然である。これで陸上自衛隊は自由な移動が困難になった。

 

次に港湾施設を破壊する。海上自衛隊の基地は当然として、大都市近郊にある港湾はすべて対象とする。可能なら大きな船のいくつかを沈没させれば上出来だ。特に物資の搬出をする箇所は破壊しておきたい。これで海上自衛隊も簡単には身動きが取れなくなる。

 

空港は当然すぎる。重要なのは滑走路ではない。周辺施設である。レーダー網は当然として、管制塔も当然だ。民間機さえ飛ばせない状況を作る(戦争が始まればどっちみち飛べなくなるが)。これで航空自衛隊もそう簡単には身動きが取れない。

 

巨大な送電網も破壊する。電線は当然として、発電設備も破壊して電力不足で混乱を必至としたい。ガスコンビナートや石油の備蓄基地も破壊し消防局も足止めさせたいものである。巨大ダムや原子力発電所も対象とするかは、求めるべき戦略による。

 

通信網の破壊も可能なら物理的にしたい。衛星通信のアンテナなども破壊したい。可能なら日本の衛星も破壊しておきた。特に気象衛星は必須である。ただし気象衛星などは国際協力に参加しているだろうから、他国からの批判は覚悟しなければならない。このあたりは政治の問題である。

 

インターネット網の施設も破壊する。巨大なデータセンターなどもターゲットになる。自分たちに関わりのない場合に限るが。コンピュータウィルスなどによる破壊工作も並行して実施するだろう。

 

なんでもかんでも破壊すればよいというわけでは当然ながらない。壊すと自分も困る施設だってあるだろう。こういうものは戦後も含めて考えておかなければならない。後から握手するのだから、何事もやりすぎは良くないのである。

 

あくまで、あれは戦争であった、あれは仕方がない、という程度で互いに済ませられるのが上手な戦争のやり方だ。100年たってもwikipediaに乗るような虐殺、100年たっても恨まれるようでは、国家の利益にならない。銃殺にしていい。当然である。

 

インフラを破壊して混乱させている間に戦闘集団を送り込む。その目的に合わせて、ゆっくりとだが確実に任務を完遂すればよいのだ。相手が総合力で来るなら、こちらはそこを破壊する所から始めればよい。当然である。

 

これが本当に可能かは知らないが、これらに如何に対抗すべきか。今日は時間がない。