破裏拳ポリマー実写映画化

ハリウッドにも負けないなんて言えるなんて、邦画の人はよほど、頭がおかしいか、さえない詐欺師か、でなければ、現実が見えていない無能だろう。

 

ハリウッドのヒーローものが、どれくらい改良を重ねながら現在の段階にまで来たのか。その中で基本的なテイストは変えずに、深いテーマを投げかけ、エンターテイメントとの折り合いをつけてきたのか。

 

そういう苦労をわずかでも想像する脳細胞が残っているなら、ハリウッドという言葉が出てくるはずがない。決して、絶対に。

 

この国を覆う気違いじみた善良さだの、道徳だのというものから脱却できずにまともな娯楽が描けるはずがない。馬鹿である。圧倒的に馬鹿なのである。邦画を作っている連中は。しかも勉強不足である。リアリティを加えるためには物理学が必要だ、その程度の常識さえない。だから、優れた脚本も生まれない。

 

え、そんなの実際の警察だったらもっとうまくやるよ、必要なら自衛隊を投入すればいいだけじゃないか。

 

ヒーローものを作る時に、まずはこのハードルを越えなければならない。この考えが真っ先に浮かばないようならヒーロー映画を撮るべきではない。なぜ警察では対抗できないのか、自衛隊ではダメな理由はなにか。それが、ヒーローである必須条件だ。

 

このリアリティをしっかりと作り込まなければ映画としては成り立たない。日本では50年以来、今も子供を襲う悪の組織が、誘拐して人身売買するわけでもなく、少年兵士を育てるわけでもなく、街を襲撃しているとか言ってしまうのである。

 

こんな底の浅い悪の組織って何だ。彼らは何を目的に活動しているのだ。それを支える経済基盤はどこにあるのだ。大きな野望も持たない組織になぜヒーローが必要なんだ。子供だましもいい加減にして欲しい。

 

もちろん、子供向けの戦隊ものなどは話が違う。そこにゴリラの密猟シーンを入れとなどとは主張しない。また日輪仮面のようなコミカルなだけと記憶に残る悪役も必要だろう。ハカイダーのような魅力も重要である。それはそれで考えなければならない。

 

だが、それはこの映画ではない。お前ら大人だろ。現実のニュースを見ろ。世界で起きている出来事をしっかりと踏まえた上で、それでもヒーローとはなんぞや、それでもヒーローという作品を作りたい。そこから始まる何かがなければ、こんなものバカバカしい話である。

 

で、今回も期待できるわけがない。拳法の練習を積んだ?格闘技?

 

馬鹿が。そんなヒーローなんざ自衛隊のライフルにあまたでも撃ち抜かれて死ね。拳銃に拳法が対抗できると思っているのか。頭がおかしい。その拳法とやらは10式戦車とくらいは対抗できるんだよね?富士演習場で実物を見てこい、としかアドバイスできない。

 

どうやら話は警察関係らしい。ポリマーは探偵である。探偵にも幾つかのパターンがある。破裏拳ポリマーがどういう事件に取り組むかは知らないが、所で、その圧倒的なスーツは量産されているんだよね。当然ながらそのスーツを採用した特殊部隊を警察組織も持っているんだよね?

 

それでも、何等かの理由で民間人の探偵にはそのスーツを着る理由があるんだよね。そういう作中では描かないような細かい設定までを煮詰めていって、初めて作品世界が息吹を持ち得るんだと思う。そういう世界観の造成が、セリフの端々にまで影響を与えるはずなんだ。

 

それが出来ないなら作る必要はない。ならば、それを見る必要もない。子供が砂場で話しているヒーローごっこの設定でも聞いている方ましである。