かたや世界でもトップ集団にいる日本国、総理、大臣。かたや日本でも有数の大企業である東京電力、代表取締役、社長。
この二人の間で会話が交わされ、言った、言わない、なんでそうなるかが分からない。俺にはそう聞こえた、いいや言ってないとか。
もちろん大混乱であったが故に、正確さを期すべき事も難しかったであろう。もちろん、聞いた瞬間に瞬間湯沸かし器になって勘違いしたまま乗り込んだシナリオもゼロではない。だけど、そうならそれでただの笑い話で済んでいるはずだし。
どうもこの両者の間には越えられてない不信があると思われる。それがお互いの不幸であろうかと。しかし東京電力の清水正孝東電前社長は事故直後は表に出てこなかった、数日してから初めて現れたのですあるが、当然、自殺したのだと思った。
だから表に出てこれないのだ、それをどう発表するか東京電力も悩んでいるのだろうと。それだけの事故であったのだからそう考えて自然であった。
しかし、実際は違った。だからのこのこと表れてきた時にはなんと無責任で卑怯で厚顔な恥知らずだろうと思ったものだ。人の上に立つ資格がない。この印象は恐らく将来も消える事はない。
もう単純な話で良ければ録音テープがあれば良い。なぜ官邸のあらゆる会議室に録音する仕組みを作っておかなかったのか。あらゆる電話を録音しておかなかったのか。どこかで発言するなら録音機を身に付けさせなかったのか。簡単な話だ。
そうすれば議事録さえいらない。議事録がないなんてマスコミの馬鹿な質問に付き合う必要さえなかったのに。
これは日本を代表する集団の二人の間でコミュニケーションが成立しなかったという話なんだろう。自分の考えを一発で正しく伝えられない社長も社長なら、相手の意見を何度も聞き返して正確に理解しようとしない大臣も大臣ではある。
しかし、時は緊急であった。たった一秒が惜しいという気持ちが優先である。その点で東京電力に弁明の余地はない。