火星に広範囲な水系、川床の跡を発見

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水があったなら生命もあったと考えてよい。地球上で恐竜が生きていた頃に火星にも生命があったというのはありうる。問題は、なぜ彼らが滅びたかだ。

 

しかしその前に。

 

火星は地球よりも遠い距離にある。太陽から受けるエネルギーの量も少ない。すると水は液体の状態でいられたか。

 

水よりも氷であった可能性が高い。

 

これらの条件は昔と変わらないはずだから、滔々と川が流れたいたという方が実は驚きで、川が流れていたのか、それとも氷河が流れていたのか、という事になる。しかし氷河と河の違いは地球でも観測できるから石を見れば区別はつくはずである。

 

火星の重力は弱い。そのため大気も宇宙に飛び散ってしまった。実際、地球よりも大気が希薄であるからオリンポス山は27kmもの高さの山になれている。エベレストは隆起する以上に削られてきたのだ。

 

さらに薄い大気は、水の沸点を下げる。すると気化する力が強い。そうすると、最初に火星の大地に水が存在したのはなぜか、という話しにもなる。太陽系創世期に多くの小惑星が火星にも降り注いだ筈でその中には氷も沢山あった。

 

それが、液体になり気化になり飽和し雲を作りどこかで最初の雨を降らせた。地球と同じ時期に、なにかが雨を降らせ、二つの星を水の惑星にした。

 

火星に生命がいるとしたら、どうやって水のまま維持できたか、という条件を突き詰めないといけない。

 

地球の感じからすると、どうも太古の最初の生命は南国のような海の中から生まれた、と漠然と思う。それは生命の体温からイメージしている、それが酵素の働きを活発にしたであろうは条件になるかも知れない。

 

火星にも生命はいたかもしれぬ、しかし、アフリカの大地で川が干上がるように水が干上がり、そして死滅したとすれば。

 

水を使わない生命もSFには出るが、水を前提とした生命活動しか知らない我々にそれ以外を考えるのは難しい。

 

どんな構成であれ生命なら物質の流動や交換は必要なはずで、それが水でなくとも液体の方が有利ではないか、化学変化を利用してエネルギーを取り出す場合も液体で行う場合が多い。

 

気体どうしの反応なんて水素と酸素くらいしか記憶にない。電子も気体だと静電気になる。イオン、酸性アルカリ性自由電子も液体が有利に感じる。

 

気体や固体だと浸透圧さえ上手く利用できないだろう。どうやって細胞を成立させるのか。学者にとっては大変に面白く興味深い話だろう。ウィルスでさえ繁殖には液体の培地(すなわち人間とかの細胞)を必要とする。

 

水がなくても生命は有り得る可能性はある。それをメカニズムとして想像するのは面白いはずである。我々の科学には未だ未踏の場所がある。

 

と妄想できるのが科学の価値だ。