イラク首相「ISは終わった」 ヌーリ・モスクを奪還

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ISが17世紀の力学、価値観をそのままに出現した背景には、どうも子供を中心とした社会形成があるらしい。アフリカの少年兵を見るまでもなく、ドラッグとセックス漬けにした少年兵は極めて危険なのである。

 

だが、そうなるように指揮を執った人間がどうかという話で、その人たちは自分たちの長期的な未来を考えていないように思われる。または考えるだけの余裕がないのか。仮に闘争に勝ったとしても、次に来るのは安定した社会であって、そういう時にそれらの少年兵が邪魔になるのは明らかである。もちろん、皆殺しという手法もあるが、屈強な兵士たちを殺すだけの力は持てないだろうと思われるのである。

 

いずれにしろ、イラク国内から IS を一掃した。これほど長く強い敵と対峙するのに、恐らくなりふり構っていられなかったはずである。敵の強さに比例して、兵隊の数も武器も国内に蔓延しているはずである。

 

つまり、クルド人問題を初めてとして、フセインが様々な形で押さえつけていた重しをアメリカが石油の利権欲しさに一層してしまい、その弱体化した地域にISが出現した。それを掃討するためにいまイラク国内には武器が蔓延している。

 

ISの残党狩りという名目もたつ。つまり、橋本信也が言うところの機は熟したのである。イラクや中東にどれだけの問題が山積し、また、隠れていたかは知らないが、今を絶好の機会と思っている人は少なくないはずである。

 

敵がいなくなれば、昨日までの友は敵となる。それは第二次世界大戦終結後のアメリカとソ連を見れば明らかである。そんなこと、イラクで銃を手にした何万もの人だって分かっているのである。

 

もう次への準備が始まっている。それは決してよい未来とも思えない。もし、新しい問題を平和裏に安定的に実現できるならば、そういう人物の出現がなければならない。そういう事だけはある特定の個人の力によってしか成り立たないと信じるのである。もちろん、その特定の個人とは守護霊の人じゃない。

 

There’s an east wind coming, Watson.

 

もう何度この言葉を思い浮かべたことか。