アナウンサーの定義

アナウンサーとは原稿読みの事です。誰にでもできる仕事です。ひらがなを読めれば、です。

 

発話の技術を訴える人もいるでしょうが、所詮は感情の操作ですから悪用し放題です。それを律しない人間が使えば害悪しかない技術です。位置付けとしては核と同等です。

 

所で、戦後からマスコミは何かを主張すると事を止めました。だから明らかな法律違反以外では絶対に何かは主張しません。

 

しかし、ここがくせものです。アナウンサーといい、ナレーションといい、彼らは主張はしないけれど、声のトーンや、言い方で、暗喩的な主張をぶつけてくる訳です。

 

どうですか、これは悲しいでしょう?どうですか、これは悪い事でしょう?どうですか、これなんかは微笑ましい話ですよね?

 

そしてそれが独特の空気となって国中を包む。無意識的な主張を形成する。視聴者はテレビを見る時に、この声を聴きながら、この表情を見ながら、だけども自発的に自分で考えを決定している、その詰もりになっている。

 

そうだ、確かにこれは悪い事だ。そうそう、これは微笑ましいよね。

 

こうやって国中に伝染してゆく。言葉による明示的な主張ではないから、どこにも合理性もなければ(主張の理由がないのだから)、反論する場もない(TVだから一方通行である)。

 

このテレビの力はちょっと偉大で、誰もがこれを切っ掛けにしているにも係わらず、まるで自分で考え、意見として自己認識してしまう。

 

インフルエンザと同じで、それは伝染し、逃れる術もない。感染と誘導は知らぬ間に蝕む。


さて、悲しそうにしている君、本当にそれは悲しい事なのか?それの何が悪い事なのか?