円高の混乱 政府身動きできず

円高で15年ぶりに83円。70円台もありうる。それに合わせて株価も下がった。例え経済学は学ばなくても思う所はある。

 

現在の円高は政府が動いたくらいでは、どうしようもない。今動いて一時的に円安に振れても、あくまで一時的であろう。各国の協調介入が出来ない限り、単一では介入出来ないだろう。

 

もし1回しか介入は出来ない、と思っているとしたら。政府は、最大の効果を狙う場所を探しているとしたら。まさしく、それは虎の子であって、それで効果がなければもう打つ手がない、と想定していたら。

 

だとすれば、介入するを前もって宣言する訳がない。もっとも効果的に、もっとも強力に、効果(円安にする)を狙って行うはずである。


突然介入して、大損害を与えて、しばらく円には近寄らせないようにする。やるべきは除虫剤の大量投与である。


市場の期待、と政府や日銀が悪く言われるが、市場だって、それぞれ、自分の思惑で話を進めるのである。株券を買っている人はなんとかしてくれ、と言うが、逆張りしている人は黙って何も言わない。それぞれの立場から起きてくる主張を日本の危機と直結されても困る。

 

政府や日銀は市場に参加した人たちの利益の為に為替を運用しているわけじゃない。もちろん、いつまでもどこまでも円高を容認する気はない。だが状況は慎重に見極めている。メリットとデメリットのバランスである。

 

円高の今こそ安いドルを買って金融で儲けるってのが筋だろう?日本は、世界経済のしんがり役を務めているわけで自分の所に引きつけて、他の国が成長する時間を稼いでいると思えば、今しばらくは、このままで良いのではないか。

 

誰が首相だろうと、どこが与党だろうと、代表選があろうがなかろうが、しばし傍観ではないだろうか。政府、日銀に批判的な評論家も大勢いるが、彼らは当事者ではない、競技への参加もできていないはずだ。


スタートラインにも立っていない人達の意見もある。トラックの外、観客席にしかしない人たちの意見が達見である可能性もある。その場にいないというだけで歴史のifで終わる場合もあるだろう。

 

政府、日銀もそんなにぼんくらじゃない。彼らしか持っていない情報も多くあるはずで、それを知らない我々と、それらの情報も含めて対策を立てる彼らと、どちらを支持するか、と言えば、彼らになるし、彼らしかいない。

 

と思っているんだが、どうだろう?知らんけど。