NPT会議、再び決裂 ロシアが不合意で最終文書を採択できず

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もしウクライナがロシアに敗れれば、その敗因はウクライナが核を持っていなかった為、と結論付けられる。もしロシアが勝利すれば各国が核保有に走る事は自明であり止めようがない。乃ち、NPTは雲消霧散である。

 

日本もソビエト北朝鮮、中国、アメリカと隣り合う周辺国が核保有国である。かつ領土問題も抱えている。また周辺国の海洋野心もあからさまにある。

 

これに準ずる同じ立場の東アジアの国には韓国もそうであり、台湾もそうである。そしてこれらの国が独自に核を持てばアメリカの核の傘は相対的に力を失い影響力を失う。アメリカがどのようにパワープレゼンスを維持するかの問題も発生する。

 

当然ながら核保有した国同士は同盟関係から敵対関係に変わる事も容易く、日韓が領土を始めてとする様々な諸問題を核で決着する安易な道も簡単に開かれるようになる。

 

だれもが最初の扉を開ける事に躊躇していた。そこを明らかな初期痴呆になったプーチンが開こうとしている。一度でも開けば閉じる手段はない。我々人類の未来が痴呆状態のひとりの老人に委ねられているのである。

 

いちど独立のための手段としての核が拡散してしまえば、数十年も経たずに人類は核を使い絶滅するだろう。その全ての始まりの場所にロシアがいる。

 

よって核不拡散条約にロシアが同意しようが同意すまいがあまり大きな問題ではない。ロシアは、既に核拡散する方向に歩んでいるのだし、これを止めるにはロシアを滅ぼすしかない。そのためには民族浄化もやむ負えない状況に世界は追い込まれている。ロシア人を滅ぼすか人類が滅びるかに岐路に立っている。

 

もともと核抑止とはどうこう言っても最終的には互いの信頼関係の上に成り立っている。そうは言っても使わないはずだ、使う状況にまで互いを追い込まないはずだ、という信用である。

 

この両者の信頼の探り合いは時にキューバ危機のような読み違えを生んだ。互いのクロスラインを常に探ってきた。そういう人類の手探りを平気で破ったのがロシアである。露骨に核を脅迫の手段にしている。脅迫である以上、彼らは必ず領土的野心のために使う。

 

彼らはそれを自国の安全保障のために必須だと言うだろう。そのための自衛的行動というだろう。その考えを変えるはずがない。だからそのような狂信的集団は滅ぼすしかないのである。ロシアは全人類との間の信用を切断した。信頼を奪う所から戦術を開始した。

 

もしロシアが敗北しそうになったら間違いなく核を使うだろう。それが明らかだから使う前に滅ぼす必要がある。所がロシアの核システムがどのような仕組みになっているか誰も知らない。クレムリンからの連絡が途絶えたら予め決められた場所に向かって全ICBMを発射するように仕組まれているかも知れない。

 

自分たちが滅びる以上は世界を巻き込む、死なばもろともはある意味では弱者の切り札である。それを現実に行おうとしているのがロシアであるという認識は世界で共有しておく必要がある。という事はそのような考えを持つのはロシアだけではないはずである。恐らく大部分の民族がそう考えるはずである。故に核が拡散すれば必ず使用されるのだ。

 

ロシアによって国際連合は無力化しつつある。ウクライナ戦争を拒否権を持つ常任理事国が自ら率先して始めた。其れに対して国連は無力であった。追放さえ出来ない。ヨーロッパ、およびアメリカを含む有志連合がロシアへの経済制裁をしなければロシアを止めようがなかった。

 

いかなるペナルティも国連は与えられない。そんな事は国際連合の始まりの時から分かっていた。それでも唯一の地球規模の交渉可能な場所としてその役割を担っている。だから決してロシアを追放しようとはしない。ロシアを対話するために。其れに対してロシアは不誠実なステレオのように言葉を発するしかしない。例えロシア支持の国でもロシアの語る言葉を額面どおりに信用している国はいない。

 

全ての参加する国々は信頼と不信のはざまにある。そこに対話によって理解しつつ相手を出し抜こうとする場でもある。裏切りも謝罪も並行して流れる場所でもある。

 

この活動の全てを台無しにしたのがプーチン率いるロシア人たちである。このままでは人類は22世紀まで生き延びれない。ロシア人を滅ぼすか、人類が滅びるかの選択を本年中にもしなければならない時が来ても何ら不思議はない。

 

そして戦後の事を考えれば考えるほど、なんら良い世界像は見えない。ロシアへの信頼が失われた以上、あの地域をどのように立て直すのか。ロシアがもし勝利すればそれを参考に中国が動き出す。もしロシアが敗北すればそれを研究し中国は動き出す。核拡散する前に片づけておかないといけない仕事がある。

 

しかし2022年に中国を襲った干ばつは深刻である。食糧問題がこの冬を襲う可能性は高い。それが津波のように世界を飲み込む。世界温暖化が食糧問題の引き金を引く。ロシアが核の引き金を引く。民主主義を望まない独裁者たちが世界に跋扈する。この世界から金銀を巻き上げるのに民主主義は邪魔だ。どう見ても暴力の連鎖と拡散しか待っていない。

 

政治的には独裁制が望ましい。経済的には新自由主義が望ましい。この世界に新しい支配階級が生まれつつある。彼らは単に世界の資産を独裁する事でパワーを維持しようとする。そこに科学は必要ない。

 

労働力としての人間など不要となる世界が目前に迫りつつある。支配者たちは既得権益としての資産を守りながら、労働者の代わりにAIを採用する。労働者の代わりは幾らでも居る、が永遠になる。

 

その時、この世界の市場は歴史上かつてないほどの縮小をする。市場に参加する人々を全て駆逐するのだから当然である。市場にいる大部分は労働者であるという構造は変えようがない。

 

ではそんな小さな市場で金銭を支配する事にどんな意味があるのか。点数としての資源をたくさん獲得するゲーム以上の意味はそこには存在しない。

 

既にAIに全ての人間を家畜化させる以外にこの星の近未来を維持する方法がない。人間では駄目だ。資本主義では駄目だ。しかし、それが必ずしもディストピアとは言えない。もしAIが生命を宇宙に飛び立てようとするならば。人間を始めとする生物がまずは太陽圏に拡散する事ができるなら。

 

それ以外に生命が継続してゆく理由がない。